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保湿剤の種類と塗り方

市販薬、処方薬含めて本当に多くの種類があるため、どれを選べばいいのかわからないという方が多いのではないかと思います。誰にでも合う、最高の保湿剤というのはありませんので、部位、症状、季節、年齢などを考え、自分に合うものを見つけるのが大切です。保湿剤は大きく分けて、

①軟膏

②クリーム

③ローション

にわけることができます。①から③になるにつれ、ベタベタからサラサラになり、つけ心地、つけたあとの使用感はよくなります。ただし一般的に、逆に軟膏、クリーム、ローションの順に保湿力は高いので、乾燥肌になりやすい方、乾燥しやすい冬にはローションよりもクリームや軟膏を使用したほうが肌は荒れにくいです。夏は湿度も高く、乾皮症(ドライスキン)にはなりにくいですので、伸びやすいローションでも十分と言えます。

乾燥しやすいかどうか、湿疹になりやすいかどうか、には大きな個人差があります。中には放っておいてもドライスキンにならない、ドライスキンになっても湿疹にはならない、という方もいますし、乾燥するとすぐに皮膚が粉を吹いたようなドライスキンになり、それを放っておくとその2-3日後にすぐ赤くなって湿疹になってしまう、という方もいます。両親にアレルギー(特にアトピー性皮膚炎)があるとその子供も湿疹になりやすいように、遺伝的にある程度湿疹になりやすいかどうか、ドライスキンになりやすいかどうかは決まっています。最新の研究では、フィラグリンという皮膚のバリアに関係する物質が遺伝的に不足していることが湿疹の発症に関連しているのではないか、と推測されていますが、まだはっきりしたことはわかっていません。

そのため、自分にあった製品、塗り方を見つけていくことが大切になりますが、大事なポイントは以下のとおりです。

①毎日塗る

②乾燥しやすい部分をしっかりカバーする

③早め早めに、予防を心がける

①ですが、不定期に塗っていたのではいい状態の皮膚は保てません。特に冬で乾燥する時期は、毎日塗りましょう。小さいお子さんの場合はお風呂あがりに水を軽く拭きとったあと、クリームを両手に取り全身に塗ってあげるといいです。大きなお子さんや大人の場合も全身に塗れればいいですが、範囲が広いので難しいと思います。その場合は顔、首、腕、すね、など乾燥しやすい部位を中心に塗ってください。塗る回数については1日2回、お風呂あがりと朝に塗るとよいです。朝に余裕が無い場合、ベトベトして気になる、という方はお風呂あがりもしくは寝る前だけでもよいですが、1日1回でしっとりとした皮膚の状態を保てない場合は回数を増やしてください。

②ですが、乾燥して白く粉をふいたようになっているところは必ずカバーして塗るようにしてください。 私は顔も含め全身にはクリームを、唇や目の周りのカサカサには軟膏を塗ることをおすすめします。もちろん季節によって乾燥しやすさは異なりますので、夏にはローションだけ、もしくは何も塗らなくても問題ない、という方は冬だけ保湿剤を塗るのでも大丈夫です。

③ですが、一般的に露出する顔、首、腕、すねなどは乾燥しやすいです。自分で乾燥しやすいとわかっている部位には、カサカサになる前に、毎日塗ってそれを予防することが大切です。悪化して範囲が広がってからでは保湿剤だけでは抑えられなくなることも多いからです。

私自身、子どもの頃にアトピー性皮膚炎がありましたし、両親にもアレルギー性鼻炎がありますので、一般の人に比べて湿疹になりやすい体質です。アトピー性皮膚炎は治癒したものの、冬の乾燥する時期に何もしないとすぐに全身が乾燥し、赤みのある湿疹ができてしまいます。そのため、毎日お風呂あがりにはクリームを顔、首、腕、脚全体に塗り、唇が荒れないように軟膏を寝る前につけています。また、顔は露出していて乾燥しやすいので、朝にもクリームを塗るようにしています。ニューヨークは東京よりも乾燥していて肌が荒れやすいですが、こうすることで湿疹やドライスキンのない状態を保てています。湿疹、アトピー性皮膚炎は悪化してからでは治すのが難しいです。保湿剤を毎日塗るだけで皮膚の状態は劇的に良くなるので、早め早めに塗り、しっとりした皮膚の状態を保っていきましょう。予防が非常に大切です。

次回に製品の具体的な選び方を紹介します。


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