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日焼け中毒
- m310712
- 2015年5月16日
- 読了時間: 2分
昨日は現在勤務しているロックフェラー大学の近くで「UV, Cutaneous Signaling, and Melanoma Pathogenesis」という講演を聞いてきました。名前は知らなかったのですが、ハーバードの皮膚科で教授のDavid Fisher先生でした。メインテーマは皮膚ガンで一番たちが悪いとされているメラノーマ(悪性黒色腫)で、MC1Rというメラニンを作るのに必要な分子があり、それが新たな治療のターゲットになるかもしれないとのこと。
そして面白かったのが、紫外線を浴びると日焼けするだけでなくエンドルフィンが出る。エンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれるくらいで心地よく感じるので、日焼け中毒になる。だから、これだけ世間で皮膚ガンが増えるので日焼けを予防しましょうと言っても、わざわざ日焼けサロンに行く人がいるのかもしれない、ということでした。
白人はアジア人や黒人よりも圧倒的に皮膚ガンが多いので、アメリカでは日焼けサロンを禁止しようという運動を皮膚科医が行っています。ところが、それでもわざわざ炎天下で日焼けする人や日焼けサロンに行く人が跡をたちません。
しかも、紫外線でエンドルフィンが出るようになったのかというと、昔はビタミンD不足でくる病になり、成人する前に亡くなることが多かったから、進化の過程でそうなったのかもしれないとDavid Fisher先生は推測していました。
思わずなるほど、と思ってしまいましたが、実際はどうなのでしょう。日焼けがくせになってしまっている方がいたら聞いてみたいです。
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